【テスト版】 ⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂ 『ビジネス必携 外国人の入国・在留手続』  Web Weekly追補【Test】〔実務解説Vol.2〕         (2005.10.13発行) ⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃⊃ ◆実務解説◆--------------------------------------------------------------- ●ビジネスチャンスとしての「構造改革特別区域法」●                                行政書士:能登 八郎 ◆構造改革特別区域法について  構造改革特別区域法(平成14年法律189号、以下「特区法」という。)は、 地方公共団体の自発性を最大限に尊重した構造改革特別区域を設定し、その地域の 特性に応じた規制の特例措置の適用を受けることにより、地方公共団体が特定の事 業を実施し、またはその実施を促進することで、教育、物流、研究開発、農業、社 会福祉、その他の分野における経済社会の構造改革を推進するとともに地域の活性 化を図り、国民生活の向上及び国民経済の発展に寄与することを目的としたもので ある。 「学校設立」を例にとると、民間事業者が大学を設立しようとする場合、通常であ れば学校教育法、私立学校法により学校法人化、大学設置基準等の規制を受けるが、 地方公共団体とともに特区法による特区の認定を受ければ、規制を受けずに設立す ることが可能となる。例えば、東京都杉並区では、アニメ制作業者が多いことから 事業者とアニメ制作のプロデューサーや監督を養成するための大学院設立のための アニメ特区計画認定を受けたことで、事業者は株式会社のままビルのフロアーを借 りることによりアニメ大学院を設立することができ、数年後には卒業生から起業家 や指導者が輩出し、地域の活性化に寄与することが見込まれている。 また、福岡県では、北九州市国際物流特区(北九州市)、福岡アジアビジネス特 区(福岡県・福岡市)、飯塚アジアIT特区(福岡県・飯塚市)、久留米アジアバ イオ特区(福岡県・久留米市)、環境創造新産業特区(福岡県・大牟田市)、ロボ ット開発・実証実験特区(福岡県・北九州市)等の特区認定を受け、「福岡県海外 企業誘致センター」を福岡県内及び東京都内に設置して、県内立地に関心ある企業 へのワンストップサービスを提供するとともに県内の構造改革特区との連携を図り、 地域の活性化を率先して行っている。 ◆構造改革特別区域法と入管法  構造改革特別区域法により規制が緩和されたことで、地域産業を興し、企業を誘 致し、内外から人材を集められるようになったことから、外国人に関わる入管法の 特例措置として次の内容の事業等が認められている。 ○「外国人研究者受入れ促進事業」  在留期間を3年から5年に延長、在留資格変更の許可を得ずに投資経営活動も可 能。 ○「特定事業等に係る外国人の入国・在留諸申請優先処理事業」  特区の事業実施に必要な外国人の入国・在留諸申請について、優先的に処理。 ○「特定事業等に係る外国人の永住許可弾力化事業」  永住資格の取得に伴い、わが国への貢献度の高い外国人に求められる在留実績5 年(通常は10年)を、特区においては3年間に短縮。 ○「外国人研修生受入れによる人材育成促進事業」  受入れ機関が商工会又は商工会議所等の会員である中小企業者である場合等であ って、当該機関の常勤職員の総数が50人以下の場合は、受け入れ研修生の人数制限 が3人から6人となる。 ○「外国人情報処理技術者受入れ促進事業」  在留期間を3年から5年に延長。 ○「夜間大学院留学生受入れ事業」  「留学」の在留資格に係る基準においては、専ら夜間通学して教育を受ける場合 は除くとされているものを、夜間大学院の研究科において教育を受ける場合も「留 学」と認める。 ○「外国企業支店等開設促進事業」  「企業内転勤」の在留資格は、日本に事業所が存在することが前提となっている が、特区内に地方公共団体等が提供した施設をもって賃借権等が設定されていなく ても事業所と認める。 ◆構造改革特別区域法と入管申請業務  認定を受けた特区における外国人の入管申請については、地方公共団体が在留資 格認定証明書交付申請の代理人となるほか、特区内の企業事務所又は外国人本人も 行うことができる。申請に際しては、地方入国管理局の特区申請窓口に「特区該当」 であることを明記して申請すると、特区の特例措置を受けるとともに、優先処理の 扱いを受けることができる。  行政書士が、特区関連の企業事業所や外国人から業務の依頼を受けて申請取次業 務を行うことに問題はなく、その意味では、企業の特区構想に関わることで業務の 拡大にも繋がるものと思われる。また、特区の特例措置を検討することにより、社 会的ニーズがあるにもかかわらず対応できない事例についての規制緩和を提言する などの必要性を実感している。  例えば、日本の大きな産業となっているアニメ業界においてコンピュータグラフ ィックの技術者が不足している。入管法では在留資格「技術」のジャンルに入るこ とから、基準省令は大学を卒業しているか10年の実務経験を要件としている。しか し、この分野において必要とする有為な人材の多くは大学を中退しているか、せい ぜい4〜5年の実務経験しか有しておらず、どんなに優秀でも日本での採用を見合 わせざるを得ないケースが多々あり、入管法適用において秩序を保ちながらも柔軟 な対応が望まれるところである。 -------------------------------------------------------------------------- ◆能登 八郎◆ ◇1968年:早稲田大学大学院修了(法学修士)。◇1990年:行政書士登録(東京都 行政書士会会員)、1991年:法務大臣承認 在留審査関係申請取次行政書士、1994 年:法務大臣承認 入国・在留審査関係申請取次行政書士。この間、東京入国管理 局外国人在留総合インフォメーションセンター相談員を歴任。◇(財)入管協会 会員、外国人労働者雇用研究会会員、能登行政法務事務所所長。 ◇主な著作に、『こんなときどうする外国人の入国・在留・雇用Q&A』(共著・ 加除式・第一法規)、『ビジネス必携 外国人の入国・在留手続【全訂】』(共 著・法律情報出版、2005年)がある。 -------------------------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □発  行:法律情報出版株式会社          『ビジネス必携 外国人の入国・在留手続』「Web Weekly追補」編集部 □問合せ先:E-mail office@legal-info.co.jp          URL  http://www.legal-info.co.jp -------------------------------------------------------------------------- Copyright (C) 2005 LEGAL INFORMATION SERVICE AND PUBLISHING CO.,LTD. ==========================================================================